佐渡、無名異焼き、三浦小平の長男として生まれた三浦小平二ですが、東京芸大を卒業後、青磁作りを目指します。
宋代青磁特別展を開催していた台湾の故宮へ、自作の青磁のぐい呑を一点持って出掛けます。そこで見たのが官窯青磁の代表作といわれる輪花鉢。ひと目見て自分の青磁とそっくりだと思った三浦さんは、中国陶磁の権威である陳昌蔚氏に持参したぐい呑を見せます。
陳氏はその釉薬のでき栄えに感嘆しますが、裏を返し、高台の土を見てひと言、「土が違う。粗い」と。そして、特別のはからいで本物の官窯青磁の土を見せてもらうことになりました。きめの細かい黒い土。それは生まれ故郷佐渡の、無名異焼の土と同質のものだったのです。「佐渡の土を使えば官窯青磁ができる」と考え、さらなる研鑽を積んだ4年後、三浦小平二は「青磁輪花鉢」出品します。その結果が第二十三回日本伝統工芸展の文部大臣賞でした。
故郷の土でつくったその作品は、官窯風青磁でありながら、その青も、その形も、三浦小平二ならではのオリジナリティあふれる情感豊かなものです。1997年には、重要無形文化財「青磁」保持者(人間国宝)に認定されています。